取材を獲得するためのポイント

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「テレビや新聞などのメディアから取材を受けたい。」 これは多くの人が思っていることでしょう。

でも「メディアに出たいが、ハードルが高そうだ…」と思っていませんか?

一見すると難しそうに見えますが、実はメディアからの取材を受けることは難しくありません。

ただし“きちんとした戦略を立てて実行すれば”のお話しです。 戦略が無ければ、取材獲得は難しいでしょう。

この記事ではそのポイントについてお話しします。

目次

プレスリリースはすべての基本!

レスリリースとは、報道機関に向けた、情報の提供・告知・発表のことです。 企業・団体が、経営に関わるニュースや、新商品・新サービスの情報をマスコミに知らせるための文章を作成し、配布・使用します。

ネットニュースなどに掲載されているニュースの多くは、新聞、雑誌、テレビなどの従来メディアから提供されており、これらに取り上げてもらうためには、まずプレスリリースを作って送信することが基本となります。 送信する方法は、一斉送信サービスの利用、郵送、FAX、E-mail、サイトの専用フォームなど様々です。

 

一斉配信サービスだけではほとんど効果無し!

作ったプレスリリースを送る方法として、よく用いられる方法は「一斉送信サービス」を使うことです。

「PR TIMES」や「@press」など様々ありますが、それらのサービスは費用が安価でかつ一度にたくさんのメディアへ送信でき、とても手軽な方法です。

…が!!!そこが落とし穴です。

送る側が手軽だということは、もちろん受け取る側のメディアには日々大量をプレスリリースが届いているということ。

しかもその内容のほとんどが「売り込み要素」満載な、まるでチラシのようなプレスリリースがほとんどですし、それに、マスメディアは他社に知られていないような「自分達だけの特ダネ」を日々追い求めていますから、一斉に誰でも知ることが出来る配信サービスを使ったプレスリリースには見向きもしません。 その結果、ほとんどがゴミ箱行きです。

しかしこのような一斉送信サービスは、ネットメディアやキュレーションメディアへのアプローチには力を発揮しますので、メインのアプローチ法としてではなく、補完的要素として活用すると良いでしょう。

では、どのような配信方法が取材獲得へ結びつくのでしょうか。

成功の秘訣は「人の心を動かす」

メディアで働いているのは「人」ですから、取材獲得に向けた最も効果的なアプローチは「人の心を動かすこと」であり、メディア関係者の心を「取材してみよう」「問い合わせてみよう」と思う方向へ導いてあげることが大切なのです。

しかし、多くの人は「効率」と「費用対効果」だけを見込んで動き、一斉配信サービスなどのようなお手頃価格で「配信数」を多く稼ぐことを目的としたサービスを利用してしまうようです。

皆さん考えてみてください。 一斉配信サービスを使って手間とお金をかけずに楽して取材を獲得し、利益を上げて潤うことが出来るとしたら…今頃の日本経済はウハウハでしょう。 …そう思いませんか?

しかし現実は…20年もデフレが続いている状況です。 つまり、そんな虫の良い話は無いのです。

先ほども書きましたが、メディアで働いているのは「人」です。 その「人」の心を動かすには、それなりの時間と労力そして費用が必要です。

そこで最も有効な方法は、郵送によるプレスリリースの配信です。 郵送によるプレスリリースの配信は、メディア関係者の心を動かす最高のアプローチ方法なのです。

あなたも友人やお取引先から年賀状や暑中見舞いをもらって嬉しかったことはありませんか?それと同じです。 メディアで働いているのも「人」ですから、やはり直接届く「手紙」には心が動くのです。

そしてその「手紙」が届いた時点で心が動き、封を開け、読み進めたときにまた心が動きます。 1回の郵送で2度もメディア関係者の心を動かすことが出来る…これは「郵送」にしかできない技なのです。

当社では単にプレスリリースを作成するだけでなく、手紙の作成や郵送なども行います。 当社では全国のマスコミの所在地や連絡先を把握していますので、取材獲得を狙いたいメディアに対して郵送によるダイレクトアプローチを行います。 これは他の一斉配信サービスには無い、当社独自のサービスです。

東京のテレビだけじゃない!地元メディアは秘めた力がある穴場

お客様からいただく要望として多いのが 「東京のテレビに取り上げられるようにしてほしい」 という要望です。

確かに当社も東京のテレビ番組から取材依頼を受けた実績がいくつかありますが、そのような経験からお伝えしたいことは 「東京のテレビ局からの取材を狙うことだけが、全てではない」 ということです。

つまり、最終目標(頂上)は東京のテレビ局からの取材獲得だとしても、その頂上にたどり着くまでの道のりで大切なのは「地元メディアを活用する」ということです。

というのも、今のテレビ業界における番組制作の構造を調べてみると、例えば報道・情報番組などは全国の系列局が加盟する「ニュースネットワーク(日本テレビはNNN、TBSはJNN、テレビ朝日はANN、フジテレビはFNN、テレビ東京はTXNなど)」があり、ニュース番組のほとんどはそのニュースネットワークや通信社(共同通信、時事通信など)などから供給されたニュースを伝えており、またバラエティ番組はテレビ局が直接制作するのではなく制作会社へ委託している場合がほとんどで、その制作会社は全国の地方新聞やニュースサイトなどのウェブサイトから情報を集めている場合が多いのです。

東京のテレビ局からの取材を獲得したいと考えるのは、皆さん同じです。 でも初めからそれを狙おうとすると、競争相手があふれているまさに「レッドオーシャン市場」の中に飛び込もうとするわけですから、ほどんど無理でしょう。

しかし、地方のメディアが取材した情報がニュースネットワークや通信社を通して東京のテレビ局へと伝わると、地元メディアで取り上げられたことでそのニュースへの信頼性も高くなり、他にごまんとあるプレスリリースを跳ねのけてキー局のニュース番組や情報番組で取り上げられる可能性が高くなるのです。

このような意味からも、地元メディアには底力があると同時に「穴場」であり、爆発的な取材獲得に向けた「着火点」になる可能性を秘めていますから、侮ってはいけません。

ですから、まずは地元メディアからの取材を獲得して地盤を固め、次に東京のテレビ局を狙うことが、メディア戦略を行う上で得策だと言えましょう。

プレスリリースだけでは取材獲得は難しい

先に述べた通り、プレスリリースは毎日ごまんとメディアへ配信されています。 中でも大手メディアの記者のもとへは毎日山のようなプレスリリースが届くのですから、そのほとんどは読まれずに「ゴミ箱」行きになることは目に見えているでしょう。

とはいえ、記者もネタが無くなると新しい話題を探し始めます。 それが、企業や行政が一斉に休みに入り、ニュースのネタが尽き始める「年末年始」「ゴールデンウィーク」「お盆」などで、これらは業界内で「話題の閑散期」と呼ばれており、実はこの時期が近づくと記者は上司から「話題をストックしておくように!」と指示されます。

つまり、この時期に入ると話題が少なくなってしまうのですが、間違っても「穴」をあけるわけにはいきません。 テレビであれば放送枠に「穴」をあけるわけにはいきませんし、新聞であれば紙面に「穴」をあけることはできませんから、予め取材しておいた話題をストックしておくのです。

そして閑散期に入ったら、このストックしておいた話題を使って消化して「穴」を埋めるのです。

その話題をストックし始める時期は、「話題の閑散期」の約1~2か月前だと言われており、このタイミングを狙うことで取材獲得の確率が高くなります。

しかし、いくら話題の閑散期だからとはいえ、単にプレスリリースを作って配信するだけでは取材獲得は難しいのです。

その理由は…信頼関係が無いからです。

話題の提供者とメディア関係者との信頼関係の構築は、話題を提供する側がいかに多くの正しい情報を公開して記者に伝えるか、そしてその情報が決して怪しい情報ではなく、裏付けと根拠がある情報であるかを伝えることを通して構築されていきます。

つまり、このような情報を十分に伝えるにはプレスリリースを作って配信するだけでは不可能であることから、プレスリリースだけで取材獲得を狙うのは難しいと言えるのです。

このため、記者へ十分な情報を提供して取材獲得を狙うためには、プレスリリースのほかに、ウェブサイト ・SNS ・動画配信サービス など、これらの「ネットメディア」や「ソーシャルメディア」を駆使した情報提供プラットフォームを整えておく必要があるのです。

このような「メディアミックス戦略」を練ることで、高い確率での取材獲得を狙うことが出来ます。

一昔前は「自分の足でネタを探す」という記者が多かったのですが、今はほとんど「ネット見つけて情報収集をする」という記者がほどんどであるため、「メディアミックス戦略」が大切なのです。

「ブームの先のムーブメントを起こす」が最終到達目標

ここまで来たら、目指すはいよいよ最終地点です。 つまり「取材獲得」や「ブームを起こす」が最終地点ではなく、さらのその先の「ムーブメントを起こす」ことこそが、PR戦略の最終到達目標です。

取材を獲得することが出来ても、その先が無ければ、意味がありません。その先とはつまり、「ムーブメントを起こすこと」なのです。

当社のPR戦略実績

当社が手掛けたPR戦略によって「ムーブメントを起こす」ことが出来た事例をご紹介します。

【事例その1】 KuronecoJack様(石川県金沢市、ガトーショコラ専門店)

《当社が手掛けた内容》
・ウェブサイト制作
・プレスリリースの作成と配信
・メディア関係者向け試食会の立案と招待状デザイン作成
・クラウドファンディングの提案
・SNS活用戦略の提案

2019年5月に新規開店した、石川県金沢市のガトーショコラ専門店「Kuroneco Jack」様のPR戦略全般を担当しました。

お客様から「PR戦略」の依頼を受けたのは今年4月で、つまりオープンの約1か月前でした。

依頼を受けた直後よりウェブサイトを制作し、これから発信するすべての情報の「発信源」と「終着点」にすることとしました。
オープンまでの1か月間は「カミングスーンページ」を公開し、“新しいお店が出来上がる期待感”を演出しました。

また同時にSNS(Facebook、Twitter、Instagram)アカウントも一斉に開設し、「告知」や「予告」など、ウェブサ情報を配信。カミングスーンページへリンクを貼るなど、お互いの親和性を高めるように設計しました。

お店の特徴として、ガトーショコラに使用する原材料「カカオ」の生産農家を貧困から救うため、原材料はすべて「フェアトレード」に配慮した素材を使用することに着目し、開店前より「カカオ農家の貧困解決を目指したガトーショコラ専門店を作りたい」というタイトルのクラウドファンディング・プロジェクトを開始。 このクラウドファンディングは資金獲得のために立ち上げたのではなく、「PR戦略」の一環として立ち上げることで、クラウドファンディング自体をマスコミ向けのPR素材として活用することを狙いました。

プレスリリースは「フェアトレード」に焦点を絞った内容に仕上げることで、メディアが好む「社会性」と「公益性」、そして貧困問題という今も昔も解決していない「普遍性」を盛り込み、メディアが好む要素を可能な限り採り入れて仕上げました。

「メディア関係者向け試食会」開催の提案と、招待状のデザイン作成を担当。 試食会の内容は、開店直前の店内やガトーショコラを作っている様子を自由に撮影できたり、オーナーやパティシエへのインタビュー時間の設定や、ガトーショコラの試食が出来るように依頼。 テレビ局関係者へは「中継車等、駐車場の手配も致します。」ともてなすことでメディア関係者からの好感を得て、取材獲得へとつなげることができました。


~作成した招待状(クリックで拡大)~


~メディア関係者試食会の様子(クリックで拡大)~


~テレビ取材に応じるパティシエ~

この結果、多数の取材やテレビ中継を獲得することが出来ました。

《取材獲得結果》
・北陸放送
・石川テレビ
・テレビ金沢
・北陸朝日放送
・LINE NEWS(全国)
・中日新聞
・毎日新聞…など

多数のメディアに取り上げられた結果、SNSを中心に口コミが広がり続け、開店から1カ月でガトーショコラのシリーズ累計販売個数が20,000個を達成するなど、驚異的な売り上げを記録しました。

当社はこのように「メディアに取材される」「ムーブメントを起こす」ためのノウハウがたくさんあり、お客様からのご要望やご依頼内容に併せてプランニングやご提案をすることが出来ます。

あなたもメディアから取材されて、ムーブメントを起こしてみませんか?

お問い合わせやご依頼は…

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もちろん、お問い合わせや企画書の作成、お見積りは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。